しろーとフィットネス&卓球

卓球好きな大学生が、卓球関連の気になった情報を片っ端から書いていくブログです。

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【乗り遅れるな、このビッグウェーブに!!】独自ルール盛り沢山のT2リーグを徹底解説!!

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2017年6月28日から早速試合が開始されたT2アジア太平洋リーグ(T2APAC)ですが、「スポテインメント(スポーツ+エンターテインメント)」の名のもと、娯楽要素が強く独自ルールが盛り沢山!!

 

また、開催地はマレーシア(日本との時差は-1時間)なんですが、

賞金総額は何と1億9600万円というから驚き( ^)o(^ )

 

ただ、かなり新しい試みなので、細かいルールなど観戦する側も混乱している人が多いと思います。

第1ラウンドでは、選手たちもチームメイト同士でルールを確認したりしてましたし。

 

そこで今回は、T2リーグの概略・出場選手・独自ルールに至るまで、徹底解説していきます!!

卓球人として、T2リーグ情報に乗り遅れてはいけません!!

 

リーグの進行

6月~11月まで毎月約1回(計6ラウンド)試合を行い、12月にグランドファイナル(プレーオフ)を行い最終順位が決定します。

各ラウンド毎に総当たり戦(計6試合)をするので、6ラウンドで合計36試合行うことになります。

 

《日程》

・第1ラウンド:6/28~6/30

・第2ラウンド:7/11~7/15

・第3ラウンド:8/1~8/5

・第4ラウンド:9/19~9/23

・第5ラウンド:10/3~10/7

・第6ラウンド:10/31~11/4

・グランドファイナル:12/7~12/9 

結果はコチラ

 

勝敗の決め方

男女シングルスを各3回(計6試合)行い、それぞれのチームが獲得したセット数の合計が多い方が勝利

つまり、1試合毎の勝敗自体は、チームの勝敗にあまり関係なし

 

第6ラウンドが終了した時点で、上位2チーム&個人スコア順位の高い男女4人ずつが、グランドファイナルに進出します!(グランドファイナルの細かい説明は後述)

 

試合の細かいルール

1試合24分の時間制限

・「〇セット先取」ではなく、24分経過するまでひたすら試合を続ける

・時計が止まるのは、偶数セット目終了毎にある1分間の休憩と、1試合毎に1度だけ使える1分間のタイムアウトのみ

奇数セット目終了毎にも休憩はあるが、時計は止まらず休憩時間もかなり短い(軽いアドバイス・給水は可能)

・セット間休憩・タイムアウト中はキャプテンだけでなくチームメイトもアドバイス可能

デュース無しの11点先取

・両者の合計得点が6の倍数の時は、(タオル休憩毎回キャプテンと10秒間会話可能→)タオルボーイ導入、キャプテンとの会話は不可に

・チェンジコートは2セット終了毎に行う

・試合に出られない選手がいる場合(怪我・入国遅れなど)、同性のチームメイトが代わりに試合をする(”出られない選手名(sub)”と表記)

22分経過後に新しく始まるセットは「Kill zone(キル ゾーン)」と呼ばれ、5点先取となる(24分経過しても試合続行)

24分経過時に試合途中であった場合、得点の多い方がそのセットを獲得(試合強制終了)

同点だった場合、次の1点を取った方がそのセットを獲得

・試合終了後に、毎回勝者(セット数が同じ場合は両者)に軽いインタビューを行う

 

メンバー構成

基本的にプレーヤーは国籍関係なしで男女混成、それに加えてキャプテン(監督的存在)1人の合計7人ほどで1チーム

選手は毎ラウンド参加する人もいれば、国際大会等に出場するためスポット的に参加する人もいます。

 

シーズン1の今回は、全部で4チーム編成!

 

キャプテンは、往年の名プレーヤーたち!(メイスはそこまで昔じゃないですがw)

カッコイイPVも出来てます!

www.youtube.com

 

・チームメイス(カラー:グレー)

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画像引用先:https://twitter.com/t2apac

C:メイス(デンマーク) 

ボル(ドイツ) WR5

シバエフ(ロシア) WR29

陳建安(Chen Chien-An)(台湾) WR40

馮天薇(Feng TianWei)(シンガポール) WR11

早田ひな(日本) WR14

梁夏銀(Yang Haeun)(韓国) WR44

木原美悠(日本) WR106

 

・チームJJ(カラー:ブルー)

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画像引用先:https://twitter.com/t2apac

C:江加良(Jiang JiaLiang)(中国)

荘智淵(Chuang Chih-Yuan)(台湾) WR13

張本智和(日本) WR17

サムソノフ(ベラルーシ) WR18

鄭栄植(韓国) WR35

孫穎莎(Sun Yingsha)(中国) WR7

武楊(Wu Yang)(中国) WR16

田志希(Jeon Jihee)(韓国) WR20

エクホルム(スウェーデン) WR45

劉斐(Liu Fei)(中国) WR-

 

・チームロッシー(カラー:ブラック)

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画像引用先:https://twitter.com/t2apac

C:ロスコフ(ドイツ)

オフチャロフ(ドイツ) WR3

ドリンコール(イギリス) WR43

薛飛(Xue Fei)(中国) WR50

王楚欽(Wang ChunQuin)(中国) WR104

劉丁碩(Liu DingShuo)(中国) WR128

尚坤(Sang Kun)(中国) WR-

鄭怡静(Cheng I-Ching)(台湾) WR12

サマラ(ルーマニア) WR30

ポータ(ハンガリー) WR35

 

・チームパーソン(カラー:レッド)

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画像引用先:https://twitter.com/t2apac

C:パーソン(スウェーデン)

水谷隼(日本) WR7

M.カールソン(スウェーデン) WR38

朱世爀(Joo SaeHyuk)(韓国) WR-

丁寧(Ding Ning)(中国) WR3

王曼昱(Wang ManYu)(中国) WR8

スッチ(ルーマニア) WR57

スターシニー(タイ) WR72

石洵瑶(Shi XunYao)(中国) WR97

  ※世界ランクは全て2017/12更新のもの

 

他にも独自ルールが盛り沢山!!

グランドファイナル制度あり

第6ラウンドが終了した時点で、上位2チーム&個人スコア順位の高い男女4人ずつが、ファイナルラウンドに進出します!

 

チーム順位は選手たちの獲得ゲーム数の合計

個人順位は”獲得ゲーム数”→同じなら”ゲーム数の得失差”→それも同じなら”獲得ポイント数”で決定

全ての点が順位に関係してくるため、一切手を抜けないと言えますね。

 

        各ラウンドの全結果のリンク

ROUND1:http://t2apac.com/round-1-results/

ROUND2:http://t2apac.com/round-2-results/

ROUND3:http://t2apac.com/round-3-full-results/

ROUND4:http://t2apac.com/round-4-results/

ROUND5:http://t2apac.com/round-5-2017-results/

ROUND6:-
グランドファイナル:-
公式が結果をまとめてくれないので、以下のサイトを参考にしてみてください(笑)

yutori-tabletennis.net

 

時間短縮のために、ボールボーイとタオルボーイが存在

飛んで行ったボールは取りに行かず、タオルの受け渡しもテニスと同じ感じになってます。

  タオル係 ボール拾い係 ボール渡し係

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かなり自由な格好でプレー

各チームにチームカラーがあり、ウェアの色がチームカラーに統一されています。

また、試合によってウェアのデザインが変わる場合があるので、そこにも注目ですかねw

  ノースリーブの張本( ^)o(^ )

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  タンクトップのサマラ(*''▽'')

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  水谷はちょっとシャツのサイズ大きいかな...(^-^;

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  他にもこんな格好でプレーしてます!

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試合は毎回YouTubeでLive放送

第3ラウンドから英語・中国語・日本語の3パターンの、各国解説者付きの放送に!

日本の解説者は宮崎義仁さん(前日本代表男子監督)樋浦令子さん(元女子日本代表)です!

アナウンサーがいないため基礎的なルール・技術の説明や熱血実況などが無いので、卓球経験者にはかなり聞きやすいです(笑)

第6ラウンドから日本の解説者が変更になっており、坂信一郎さん(フリーアナウンサー)河野正和さん(前ジュニアナショナルチーム監督)になっています!

アナウンサーの方が入ったので、専門性は下がりますが、卓球ビギナーの人には聞きやすい内容になっていくと思います。

こういった色々な解説者を採用するのは、賛否両論ありますが面白い試みだと思いますね( ^ω^ )

www.youtube.com

 

・公式HP:T2 Asia-Pacific – Pan-regional Table Tennis League

・公式Twitterアカウント:T2APAC (@t2apac) | Twitter

・公式facebookアカウント:https://www.facebook.com/t2apac/

 

その他の独自の試合環境

・毎回同じスタジオで試合(スターウォーズの撮影もしたことがあるハリウッドスタジオを使用!)

・台のセンターラインがなく、エンドライン部分の中央部に"T2"のロゴ

・ボールが「T2」としか刻印されていない、品質・材質が不明

・フェンスなし

 

率直な感想

面白い試みであることは間違いないんですが、娯楽性を高めるために独自ルールがかなり多いですから、選手たちがモチベーションや集中力を上手く保てるのか少し疑問です。

時間制限・デュースなし・キルゾーン制度などで、今までにないプレッシャーがかかることになると思うのですが、選手的にはどうなんでしょうかね・・・

全ての試合を24分前後で終わらせることを可能にしたルールなので枠が決まった放送などには非常に都合が良いのは分かるんですが・・・難しいところです(^-^;

 

また、新しい試みであることから、ルールが色々手探りという感じで、ラウンドが経つごとにルールが変わったりしています。

分かりづらくなるので、しっかり告知するなり、HPに記載するなりして欲しいですね。(HPも発展途上という感じですが、だんだん良くなっていってます!)

 

良い点としては、チームメイトがすぐそばでプレーヤーを応援できる点でしょうか。

非常にチーム毎の一体感・仲間意識が伝わってきて面白いですし、応援では選手たちの意外な一面が見られたり・・・

 

どうでもいいんですが、毎試合毎試合の開始時に主審のグッドスマイルが見られます(笑)

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個人的な改善点を挙げると・・・ 

・観客席がかなり少ないので勿体ない

現状で観客席がかなーり少ないので、台の後ろや2階にも観客席を設ければ更に収益を上げられそうですね。

加えて、例えば毎試合毎に勝者にはボールにサインを書いてもらって観客席に投げ込む、などの演出があれば観客はもっと来そう!

第3ラウンド追記:これについては現在プレーが行われているスタジオをT2が2年間貸切って、これから2階席設営などの改築が行われていくそうです!

 

・笛(→太鼓)の音がうるさい

得点時の合図(?)か分かりませんが、笛みたいなホイッスルみたいな音が頻繁に鳴っているんですが、正直かなりうるさいです。

選手も集中力を削がれているんでは?意味ないでしょ。

第6ラウンド追記:そもそも原因が良く分からかったですが、だいぶ聞こえなくなりましたね。代わりに太鼓が入ってきて、やはりかなりうるさく感じます。

 

・娯楽性を重視するなら、様々なアングルからの撮影があっても良いのでは

会場のトリッキーな位置に定点カメラを付けてもいいし、ネットとか台下とかに邪魔にならないようにカメラを付ければエッジの判定もより正確になるでしょう。

もしかしたらカメラあるのかもしれませんが、YouTubeでは放送されていないです。

第6ラウンド追記:観客席から撮った観客目線に近いカットがちょいちょい入るようになりましたね!

 

・1点差の状況でサーブ出せずに試合終了になる制度に疑問

1点差で終了ギリギリになると、負けている選手は速くサーブを出さないと勿体ないですし、勝っている選手はサーブをゆっくり出すのはフェアプレーじゃないですよね。

多くの選手が負けていたとしても手早くパッとサーブを出してしまうのではなく、自分のサーブを出すルーティーン・タイミングを重視してラストセットを捨ててしまう傾向にあります。

タイムアウトを使用するとタイムアウト明けはサーブを出した瞬間から時計が動き出すので、最後までタイムアウトを残しておくという裏技()がありますが、そもそも本来の使い方ではないですよね。

「終了まで残り5秒以内で1点差の状況になった場合も、最後の1本を終了時間無視で行える」というルールを新設した方が、選手たちも気持ち良く試合を終われるので良いと個人的には強く思います。

チャリティでやっているのではなく勝敗にお金が関係する試合なので、そこらへんはしっかり考えてもらいたいです。

 

・かなり薄くピッタリとしたウェアをどうするか

これは改善点と言うのか分かりませんが、特に女子は体の線や下着がハッキリ分かってしまうので賛否両論出そうな感じがします。もちろん男子選手のティクビも浮き出て見苦しいですが(笑)

でも逆に、下心的な方面からファンの増加や視聴率の上昇はあるかも。

まあ、最終的にはプレーヤーファーストであって欲しいです(;'∀')

 

・成績決定方法はこのままでいいのか

女子の結果を見ると分かりやすいんですが、4位のスッチより5位の鄭怡静の方が獲得ゲーム率が明らかに高いわけですが、実際はスッチの方が上です。

これはT2がこう決めているわけでルール上仕方ないんですが、今回の女子のようになると少し不公平な感じがしちゃいます。

また、スポット参加している選手をどのように成績に組み込んでいるかが不明です。ルールは存在しているんでしょうが、分かりやすいように仕組みをしっかりアナウンスしてほしいもので。この”アナウンス不足”はT2全体に言えますね

 

他にも色々改善点はありそうですが、過去のスパースターをキャプテンとして招いたりトップ選手も多く参加しているうえ、中国の超期待のジュニア勢が参加しているので今後も注目度はかなり高いのは間違いありません!

実際に女子は若手中国選手が大活躍中です

個人的には、男子も同様になると思ったのですが、蓋を開けてみるとサムソノフ・オフチャロフ・ボルといった世界ランク上位の欧州男子が活躍していて驚きましてね( ^ω^ )

 

追記:人気につき(?)、シーズン2開催決定です!

 

追記:プレーオフ進出結果!!

11/4の試合が終了して全ての成績が出揃い、プレーオフに進出する成績上位の2チーム・男女各4人が決定しました!
 

チーム

1位 チームメイス 得260失247
2位 チームパーソン 得258失265
3位 チームJJ 得254失256
4位 チームロッシー 得252失256
当初はチームパーソンが1位かと思いきや、馮天薇やボルの頑張りもあって以上のような結果に。
オフチャロフ有するチームロッシーが最下位なのを見ると、男子の力は拮抗しており強い女子がいるかが重要なんだぁと感じました。
 

男子

1位 オフチャロフ 得52失38
2位 荘智淵 得48失40
3位 ティモボル 得48失41 得点数756
4位 サムソノフ 得48失41 得点数752
(5位 水谷 得48失45 )
最終戦の最終試合がボルvsサムソノフだったんですが、ボルが試合途中で左足を故障してしまい水谷はサムソノフに順位を追い越されてしまいましたね・・・
※サムソノフの体調不良により、水谷は繰上りで個人戦に出場しました!
 

女子

1位 劉斐 得52失28
2位 石洵瑶 得50失32
3位 馮天薇 得49失32
4位 スッチ 得49失42
(5位 鄭怡静 得48失30)
やはり中国女子は安定感がありましたが、スッチが鄭怡静を抑えてランク入りしたのが驚きでした。
見ての通り、得失ゲーム数の割合は鄭怡静の方が明らかに良いですから、T2リーグのルールにスッチは助けられた感じですね~。
 

結果はコチラ

 

追記:T2シーズン1を終えて

12/10をもってT2リーグの全日程が終了しました。
初めは選手もルールをしっかり把握していなかったり、ラウンド毎にドンドンルールが変更していくなど、「大丈夫か?」と思う場面もありましたが、最後は非常に盛り上がった印象です。
新しい卓球の形を見せてくれた感じですね。
 
男子は今年後半になって調子を上げてきたボル・オフチャロフのドイツ勢が1.2フィニッシュとなりました。
T2リーグにレビュラー出場している選手は国際大会の出場にやや消極的になる傾向ですが、この2名はT2以外の大会でも優秀な成績を残しているので驚異的と言えます(笑) 
 
女子は(意外なことに)スッチ選手が優勝しました!
だいぶ格上の馮天薇相手に積極的な試合を展開し、見事キルゾーンを制しました。
勝利の瞬間にパーソンに抱き着いていたのが印象的でしたね(*'ω'*)

スッチはこのT2のルールに見事適応した選手と言えるでしょうね、おめでとうございます。

さて、T2はシーズン2に突入することがアナウンスされています。

facebook上では、次期キャプテンの候補を意見募集していました。

 

T2リーグからはまだまだ目が離せません!!